課題: UPSは、1380万回分のワクチンをインドネシアへの出荷に尽力しましたが、17,000以上の島に広がる遠隔地の村への、厳格な温度管理が必要なワクチンの配布では、カスタマイズされた戦略が必要となります。
ソリューション: UPS HealthcareはRed LightningのCEOのMichael Shifflerと連携し、インドネシアの物流の問題に対処するためにカスタマイズされたシステムを開発しました。中部スラウェシ州の遠隔地の村へのワクチン輸送のためにShifflerが作成した計画が現在、孤立した地域の176の村を担当する診療所を支援するため、インドネシア全体で使用されています。
「1380万回分のワクチンの輸送は、大きなロジスティクスの問題です」と、UPS Healthcareの営業担当バイスプレジデントのCraig Arnoldは述べています。「温度を維持しつつ、ジャングル地帯の田舎の村にワクチンを届けることは、極めて難しいロジスティクスでの最後の1マイルのソリューションです。」
詳しく見る: Shifflerの2021年のフォトダイアリーには、中部スラウェシ州での調査ならびにUPSやUPS Foundationとの協力、ソリューションのテストの舞台裏が収録されています。
2021年4月および5月、中部スラウェシ州
インドネシアの保健当局は氷を使用する容器を使用していましたが、この容器ではワクチンを4~6時間しか適切な温度に保てず、特に遠隔地への長時間の輸送では品質低下による廃棄のリスクが生じていました。
UPS Healthcareのチームと私は、調査でThe Crēdo Cube™を見つけました。このボックスにはパラフィンワックスが充填されており、ワックスの融点は摂氏約4度(華氏約39度)で、ワクチンを適切な温度に最大4日間保つことが可能です。
画像の出典: Pelican Biothermal
2021 年 6 月 17 日、中部スラウェシ州
シギの保健当局はCrēdoのボックスについては知らなかったため、試験を行うよう求めてきました。ボックスがインドネシアの高温に耐えうるかどうか知る必要がありました。
温度記録装置を使用して、1週間にわたりボックスの内外の温度を記録したところ、満足の行く結果が得られました。外側の温度は3日間摂氏30度が続きましたが、内部の温度はその間摂氏4~5度でした。
結果を今日先方に示したところ、先方は感心していました。今回の試験を踏まえ、3つの遠隔地の村に4日間の出張を計画しています。
2021 年 6 月 25 日、中部スラウェシ州
DombuとKantewu、Linduへの画期的な出張をちょうど終えたところです。
- Dombu:ワクチンを梱包し、車で数時間移動しました。現地の診療所にはワクチン保管場所がないため、ボックスは臨時の冷凍庫として機能しました。
- Kantewu: 車で4時間、オートバイでさらに2時間、合計で6時間かかりましたが、ボックスは遠隔地の診療所への長い道のりの間もワクチンを低温に保つことができました。
- Lindu:KantewuからLinduまで、さらにオートバイで2時間、車での移動を入れると合計で4時間かかりました。Dombu同様に、ボックスはワクチン用の短期間の現場用冷凍庫として使用されました。
すばらしい1週間!すばらしいチームワーク!
6月末、中部スラウェシ州
シギの保健局のワクチン担当チームと共に仕事をしました。チームに、冷凍庫でのボックスの保管や使用直前にボックスを取り出し使用できるようにする方法、保管場所からワクチンを出し温度記録装置を使用してデータを記録する方法を示しました。
2021 年 7 月 7 日、米国アリゾナ州
数か月対応に忙殺された後で自宅に戻ると落ち着きます。機器がさらにスラウェシに到着しています。UPS Foundationは、州内の戦略的な場所に、10個のボックスと4つの冷凍庫を供給しています。
UPS Foundationはまた、インドネシアの地方にワクチンを配送するため、さらに35個のボックスを提供しました。ボックスを使用できるようにして適切に使用する方法についてのトレーニングを行っているチームの写真を受け取りました。こうした写真を見ることはとてもうれしく、また見られてよかったと思っています。
別の活動でUPS Foundationとともにアフリカのマラウィに向かいますが、インドネシアでの多くの教訓を生かしたいと思っています。